優美先生のTea TIME vol.13 「年賀状」

「年賀状」

迎春

私は筆マメではありませんが、長く年賀状のやり取りをしている方が何人かいます。
その中のお一人、元生徒のお母様。
息子さんのK君は、通っていたリトミック教室が閉鎖になることで、そこの先生の紹介で、小5の頃、少し遠くからお母様の車で1年程度通ってきました。S君は1年ほどしか通っていないのですが、お母様から、毎年、息子さんの近況がわかる年賀状をいただいています。
「中学ではフルートを吹いています・・」
「高校ではテニスに夢中・・」
「看護師目指して、親元を離れて地方の大学へ・・」
「看護師になって、東京の病院で働いています・・」
「息子が結婚しました。私は弓道に夢中です!」
そして今年、「病院はやめて、息子は保健師として働き始めました」
年賀状のやり取りは、15年以上。
私が知っているのは、小学5年生のちょろちょろしていたS君ですが、お母様の年賀状から、しっかり自立し成長する過程が手に取るようにわかり、毎年、暖かい気持ちになり、年賀状のありがたさを感じています。

他にも、社会人になった教室の卒業生たち。
「教職について2年。実は昨年の発表会を見に行きましたが、先生に声をかけるタイミングをのがしてしまい・・今もウッカリ、ノンビリはかわりません」とSちゃん。
「仕事で作った作品の写真を、今度PCから送ります!」とMちゃん。
「今年も、地道に地道に勉強していきます」Eちゃん。
みんな、子供の頃と本質はかわっていないな~。彼女たちがリトミックのレッスンで着ていたレオタードの色を思い出し、前向きに頑張る便りに応援の返事を書いています。

音楽教室は、学校と違って、幼児期から長く生徒や保護者の方々とお付き合いができます。幼児期を過ぎ、小学生、そして多感な中高生時代、目標を持って学ぶ大学生や専門学校生、そして社会人へ・・の成長過程を実感できます。
特に思春期の頃は、音楽に励まされたり、ストレス解消になったり、仲間と音楽の楽しみをさらに広げている生徒もいます。好きな音楽やアーティストの話を聞くことで、流行の音楽に疎い私は、そこから少し情報を得ることができます。
普段のレッスンは、時として学校の話、将来の進路などの話を聞く時間の方が長くなることもあり、親以外の大人が一歩引いて話を聞くことの必要性を実感しています。

音楽を通して関わった生徒、卒業生、保護者、その他の方々の年賀状の言葉ひとうひとつに愛情、目標、決意を感じ、喜んだり、勇気づけられたり、安心したりしています。

今年もよろしくお願いいたします。