優美先生のTea TIME vol.16 「保育園での指導」

「保育園での指導」    

2月中旬の寒い日、都内のある保育園で、3歳児クラス、4歳児クラス、5歳児クラスのリトミックを指導するご縁がありました。園でリトミックは初めての試み、そして一回限りの指導ということで、
「音をよく聴く」
「音楽に合わせて動く楽しさ」
を感じてもらえたらという思いで計画しました。
園長先生ご自身が、以前リトミックを体験したことがあり、子どもたちにも是非体験させたいという思いが実現しました。
打ち合わせの際、
「ズボンなどの動きやすい格好、そして素足でリトミックは行います」
と伝えました。
リトミックの創始者ダルクローズは次のように述べています。
「ピアノを弾くとき、手袋をしますか?」
リトミックは全身を使って音楽を動きで表現するので、足の裏まで神経がいきわたるように素足で行います。

さて、保育園児のリトミック、やんちゃ盛りの5歳児30名。よく動き、自分の考えを積極的に述べて、すごいエネルギー!キラキラした眼差しでまっすぐこちらを見ています。
グループで相談して行う身体表現は、よく考えて協力しています。さすが1ヶ月半後は小学生という貫禄!
4歳児も元気いっぱい!3歳児は想像活動を存分に楽しんでいました。
「もっとやりたい!」「また来てね!」「ありがとう!」
子どもたちの言葉がとても嬉しい。

3クラス分、2時間休みなく機敏に動き続けた園長先生。拍手を送ります!

リトミック終了後、
「子どもたちがとても楽しそうでいい顔していた」
「普段、自分の思っていることをなかなか言えない子どもが、しっかり自分を表現していてびっくりした」などなど、普段見られない子どもの姿を見ることができたと園長先生より感想をいただきました。
「恥ずかしがってなかなかやらない子は、先生ならどうしますか?」
とっさに私は「見て見ぬふりして待ちます」と答えました。
子どもはその瞬間できなくても、おうちで楽しんだり、一年後にはできることがあります。
自分を表現することが得意な子どももいれば、じっくり自分の中で消化し、自信を持って初めてみんなの前で表現する子どももいます。
どちらもその子らしいです。
元気のいい子どもたちからパワーをたくさんもらい、駅を降りると雪が降っていました。真っ白な雪が力を抜いてひらりひらりと降りてきます。よく見ると、一つ一つ大きさが違う雪。落ちてくる速さも違います。まるで今日会った子どもたちみたいでした。まっすぐな可能性とエネルギーをたくさん秘めた子どもたち。
今日はどうもありがとう。
素敵な園長先生にお会いすることができた有意義な一日でした。